競艇の予想方法|出走表のデータや直前情報の見方をまとめました

競艇初心者の皆さんは、予想をする際に何を基準に予想を立てていますか?

競艇予想には、「選手」「モーター」「コース」「展開」の4つの要素が欠かせません。
実際レース前に出される出走表や直前情報には、これら4つに活用できる情報がたくさん掲載されています。

しかし競艇初心者の中には、「選手の強さ」や「モーターの良し悪し」を判断する方法が分からないまま予想している人もいるかもしれません。

そこで今回は、

  • 出走表や直前情報から何を調べることができるのか
  • 出走表や直前情報の見方

など、初心者でも分かる出走表や直前情報の見方・活用方法をご紹介します。

出走表から何を調べることができるのか

「出走表」とは、各レースに出走するメンバーの一覧表のこと。
各競艇場、場外舟券発売場などの入口で無料で入手できます。また、競艇の公式HPでもチェックすることができます。

出走表からは、次の情報を得ることが可能です。

  • 選手の強さ
  • モーターの性能
  • 今節の成績
  • 競艇場との相性

この他、レーサーの基礎的な情報や過去成績なども掲載されているので、出走表は予想にはぜひ活用したいアイテムです。ここでは出走表から得られる情報について解説していきます。

①:強い選手か弱い選手か見分けることができる

出走表から、選手が強いか弱いか見分けることができます。強い、弱いそれぞれの特徴は、次の通りです。

強い選手の特徴 弱い選手の特徴
  • 階級が「A1」
  • 1コース1着率の割合が高い
  • 競艇場の特徴を熟知し、モーターの調整を的確に行える
  • 階級が「B2」
  • 1コース1着率の割合が低い
  • フライングが多い

強い選手は、走ることが難しいと言われる競艇水面でも、水面の特徴をしっかり捉えてモーターを調整してくるので本来の実力が発揮できます。

そのため、強い選手は1コース1着になる可能性も高く、舟券に大きく絡んでくると言えますね。

②:良いモーターか悪いモーターか判断できる

ボートレースの主役とも言える「モーター」。レース予想には、選手が良いモーターと悪いモーターと見分けられる力も必要です。

レースに使われるモーターはすべての競艇場で同じ規格のものですが、一つひとつに微妙な個体差・性能差があります。

どの選手がどのモーターを使うかは、前日検査の抽選によって決定されます。そのため、抽選で良いモーターを引くことができれば、本番のレースでかなり有利になりますね。

モーターの強さは、出走表の「モーターの2連率」から確認できます。

「(モーターが1・2着を獲った回数/モーターの出走回数)×100」

2連率は上記の計算式で出され、数値が高い方が強いモーターと捉えましょう。そして良いモーターと悪いモーターは次のように分けられます。

  • 良いモーター:出走表の2連率が40%以上のモーター
  • 悪いモーター:部品交換直後のモーター

モーター2連率が40%以上のモーターは、優出回数と優勝回数も高いので性能が良く、強いモーターと言えます。

一方、悪いモーターは、部品交換直後のモーターです。モーター競艇場が所持するモーターは、1年に一度決まったタイミングで一斉に新品に交換されます。

そのため交換時期以外に部品交換が行われている場合は、モーターの調子がよほど悪かったと考えて良いでしょう。

交換したモーターの部品名は、出走表に書かれています。

③:選手の年齢からベテランか若手か判断できる

競艇では、10代〜60代と幅広い年代の選手が活躍しています。そして出走表の年齢は、若手選手とベテラン選手を区別するために使えます。

  • 30歳以下=若手選手
  • 45歳以上=ベテラン選手

数多くのレースに出場しているベテラン選手は、各競艇場の特徴を熟知しモーターの細かい調整を行うことができます。

しかし、ベテラン選手は動体視力も低下しているのでナイターレースでは不利になりやすいです。

競艇選手のピークは、35歳と言われています。

そのため、ナイターレースでは若手が「まくり」を決めて大逆転する可能性も捨てきれません。

④:レースでフライングや出遅れを行なっているか知ることができる

競艇は、「フライングスタート方式」という独特のスタート方式を採用しています。

そして、スタート時に0.1秒でも早くスタートラインを通過してしまうと「フライング(F)」、1秒経過してもスタートラインを通過できないと「出遅れ(L)」になり、その選手は失格や欠場になります。

そのため、当該レース以前にフライングや出遅れを1つでも取っている選手は、満足のいくスタートを切れない確率が高いのです。

これはフライングをした選手は出場したレースの失格に加え、出走が決まっている節が終了した後に「フライング休み」という出走禁止期間に入るためです。

なのでフライング休みを憂慮し、スタートタイミングを慎重に計る可能性が高くなります。レースに影響が出てくるので、出走表のF数、L数から回数を確認しておきましょう。

出走表の見方とは?

競艇で勝つためには、競艇で勝つための出走表の見方を知っておく必要があります。
ここでは、出走表の見方についてご紹介していきます。

①:「ボートレーサーの階級(ランク)」のA1選手は強い

まずは、「ボートレーサーの階級(ランク)」と「支部」を確認しておきましょう。

約1,600人の選手は強い選手から順番に、A1級、A2級、B1級、B2級に分けられます。

そして、一般戦でA1級選手が1号艇だけの場合は、高い確率で1着に入ることができます。

同じ等級でも選手の実力が同じとは限らない

級別から選手の強さを判断することはできますが、同じ等級でも選手の実力がほぼ同じとは言えないので注意しましょう。

「級別」は、選手を成績が高い順番に並べ、320人の定員数を満たすように決められています。

320人が同じ等級のため、同じA1級の選手でも成績1位と成績320位では実力の差が激しくなってしまいます。

逆を言うと、成績320位のA1級選手と成績321位のA2級選手では、実力の差はほぼ無いとも言えますね。

また、級別は半年ごとに選手の成績に応じて更新されます。よって6月や12月の級別は、半年以上前の成績を元に決定されているので当てになりません。

そのため、級別だけでは選手の細かい実力差は判断できないので他の情報と照らし合わせながら選手の強さを判断しましょう。

②:「支部」とレース開催地が近い場合はホームと捉える

出走表には「支部」が記載されていますが、競艇開催地の地域と支部が近い場合は選手にとってホームレース場と捉えましょう。

特に、開催地と支部が同じである選手は、競艇場の水面状況や天候の影響、競艇場の広さなどに詳しいです。そのため1コースに地元の選手がいると、1着率が高くなるでしょう。

③:勝率の数値が高いほど強い選手

次に、「勝率」から選手の強さを判断しましょう。

勝率は、「出走したレースの着順点/出走したレース数」で計算されます。そこで、勝率ごとの強さをまとめました。

勝率8.00以上 超一流
勝率7.00~8.00 一流
勝率6.00~7.00 そこそこ強い
勝率5.00~6.00 中堅
勝率4.00~5.00 少し実力不足
勝率3.00~4.00 実力不足
勝率3.00以下 ほとんど舟券に絡まない

中でも、勝率8.00以上の選手は、2019年後期では7人しかいません。つまり、勝率の数値が高いほど強い選手だと言えますね。

勝率の差が2.00以上違うと実力の差が違い過ぎる

競艇では、勝率が2.00以上違うと、選手の実力差が違い過ぎると言えます。仮に、同じ勝率になる際の着順パターンをまとめました。

勝率 着順
5.00 1着、2着、3着3着4着4着4着4着5着5着
6.00 1着1着、2着、2着、3着3着4着4着5着5着
7.00 1着1着、2着、2着、2着、3着3着3着4着4着

上の表を見ると、勝率5.00の選手と勝率6.00の選手の差はあまりありませんが、勝率7.00の選手と勝率5.00の選手は、2着と3着の回数に大きな差がありますね。

つまり勝率が2.00以上違うと、選手の実力差が違い過ぎると判断できます。

④:「現在勝率」から選手の今の実力を確認する

勝率には、「全国勝率」「現在勝率」「当地勝率」の3種類がありますが、この中では「現在勝率」が現在の選手の強さを判断しやすいです。各勝率の特徴をまとめました。

  • 全国勝率
    →級別と同じ審査期間の全レースの成績で計算。半年ごとに更新
  • 現在勝率
    →全国勝率の審査期間終了後〜直近までの全レースの成績で計算。節ごとに更新
  • 当地勝率
    →開催初日を含む月の24ヶ月前の年の1月1日〜前検日前日まで(ただし今節成績は含みません)。節ごとに更新

以上のことから、現在勝率は、勝率の中でも競艇選手の「今の実力」に最も近い数値を示しているので、予想するレースでは最も重要だと言えます。

ややこしくなりますが、競艇の公式HPの出走表の「全国」の欄には、紙の出走表の「現在勝率」が書かれています。

競艇の公式HPで、紙の出走表の「全国勝率」を見たい場合は、選手データの期別成績から閲覧できますよ。

⑤:「当地勝率」から競艇場との相性を見る

「当地勝率」からは、その競艇場に慣れているかなど相性を判断できます。

競艇では、所属する支部の水面に慣れた選手が活躍しやすい傾向にあります。

なぜなら、選手は本番レース以外では所属する支部の競艇場で練習を行うので、競艇場の特徴を把握しています。

そのため、当地勝率が高いほど競艇場との相性が良いので、出走表に書かれた支部と併せて確認しておきましょう。

⑥:2連率・3連率で選手の着順傾向を見る

2連率とは、 2着以内に入着する確率。3連率とは、3着以内に入着する確率を指します。そのため、2連率・3連率で選手の着順傾向を判断しましょう。

  • 2連率と3連率の差が大きい選手
    →1着、2着は少ないが、3着に入るのが上手な安定型の選手
  • 2連率と3連率の差が小さい選手
    →1着、2着は多いが、4着以下も多い両極端な選手

1コース1着率が高い競艇では、着順で選手の実力が読み取れますね。全国平均のコース別成績をまとめると、次のような結果になります。

コース 1着率 2着率 3着率
1コース 55.0% 14.7% 11.4%
2コース 14.5% 25.5% 18.5%
3コース 12.2% 21.1% 25.1%
4コース 10.7% 18.0% 40.7%
5コース 5.8% 12.2% 18.0%
6コース 1.8% 6.0% 13.3%

(集計:2018年11月1日 ~ 2019年10月31日、艇国データバンクを元に計算)

また、全国24箇所の競艇場の1コースの「勝率」「1着率」「2連率」「3連率」をまとめました。

競艇場 勝率 1着率 2連対率 3連対率
桐生 7.61 51.3 % 67.8 % 78.2 %
戸田 7.21 43.2 % 62.3 % 74.4 %
江戸川 7.43 47.5 % 66.3 % 77.4 %
平和島 7.29 45.4 % 63.6 % 75.4 %
多摩川 7.78 54.8 % 71.2 % 79.1 %
浜名湖 7.72 51.7 % 70.5 % 79.7 %
蒲郡 8.09 57.6 % 75.6 % 83.8 %
常滑 7.91 57.0 % 72.5 % 81.6 %
8.06 59.2 % 75.3 % 82.8 %
三国 7.93 55.9 % 73.9 % 81.9 %
びわこ 7.45 48.0 % 66.3 % 77.1 %
住之江 8.11 58.7 % 75.3 % 83.7 %
尼崎 7.94 56.0 % 72.9 % 81.6 %
鳴門 7.45 48.6 % 66.1 % 77.1 %
丸亀 7.71 52.6 % 70.3 % 79.5 %
児島 7.90 56.4 % 72.7 % 81.5 %
宮島 7.89 55.7 % 72.6 % 81.0 %
徳山 8.39 63.7 % 79.4 % 86.8 %
下関 8.14 58.8 % 76.6 % 84.0 %
若松 7.97 54.9 % 74.0 % 82.8 %
芦屋 8.32 63.0 % 77.9 % 85.4 %
福岡 7.86 54.9 % 72.5 % 80.9 %
唐津 7.90 55.7 % 73.1 % 81.3 %
大村 8.65 68.3 % 82.9 % 89.2 %
平均値 7.86 55.0% 69.7% 81.1%

(集計:2018年11月1日 ~ 2019年10月31日、艇国データバンクを元に平均値は計算)

上記を押さえておくと、余計な舟券を買わずに済み、的中時の回収率を上げることができます。

⑦:「今節成績」で節の選手の強さを判断する

選手の「今節成績」からは、強さを判断する方法です。

今節成績とは、選手毎のその節(レース期間全体)の調子を見る際に使えるデータのこと。以下の2つのポイントを押さえると、より選手の強さを判断できます。

  • 今節2連率が全国2連率よりも高い→選手の調子が良い
  • 今節1コースから1着を獲れていない場合→舟券に絡みづらい

今節の数値が全国より強い場合、競艇場との相性が良いと言えます。そのため、今節はレースで勝ちやすいでしょう。

節の初日はデータがありませんが、節の最終日には5日分のデータが揃うため活用できます。

⑧:平均STかコース別平均STからスタートタイミングを見る

選手ごとの平均STかコース別平均STから、スタートタイミングを見ることができます。

スタートタイミングとは、「それぞれの選手がスタート時刻の何秒後にスタートしたか」を示したもの。出走表では「ST」と書かれています。

スタートタイミングは、早ければ早いほど艇が1着になる可能性が高くなります。そのため、トップレベル選手の平均STは「0.15」と非常に早いです。

大時計が0秒を指した「0.15」秒後に、スタートラインを通過していることになります。

また、選手によってはコースによって平均STが変わってくるので、「コース別平均ST」の方が正確なスタートタイミングを確認することができます。

⑨:「節の平均ST」から節の調子を判断する

今節の平均STと出走表に書かれた平均STを比べると、選手ごとのその節の調子が分かります。

次のような傾向があると、選手の調子の度合いを判断できるので参考にしてみてください。

調子が良い選手 調子が悪い選手
  • 今節の平均STの方が出走表の平均STより早い
  • スタートのタイミングが安定
  • 節の後半の方がスタートが早い
  • 今節の平均STの方が出走表の平均STより遅い
  • スタートのタイミングがバラバラ
  • 節の後半の方がスタートが遅い

今節STの方が早い場合、競艇場やモーターとの相性が良いと判断ができますね。相性が良いと、節の後半になるにつれて良い結果を残しやすくなります。

⑩:モーター2連率が40%以上ならば優良モーター

モーター2連率からモーターの性能を判断できますが、40%以上ならば優良モーターと捉えましょう。

しかし節の序盤で調子が悪かったモーターでも、調整が上手な選手ならば節の中盤にはモーターの調子を取り戻してきます。

そのため、後ほどご紹介する直前情報の「部品交換」と併せて確認しましょう。

直前情報から何を調べることができるのか

各レーサーのレース直前のデータである「直前情報」からは、次の情報を得ることができます。

  • 選手の体重
  • 展示タイム
  • チルト
  • プロペラ
  • 部品交換
  • 前走成績

レース当日が、2回走りであれば「前走成績」も記載されています。選手の直近の調子が確認できるので、記載があった場合は役立てましょう。

直前情報の見方とは?

ここでは、直前情報を競艇予想に活用するための見方をご紹介します。

①:選手の体重は軽い方が有利

競艇選手の体重は、軽い方がレースを有利に運ぶことが可能です。

競艇では最低体重が男女ともに設定されていますが、体重が10kg違うとスタートからゴールまで3艇身の差がつくと言います。

しかし、体重が重い方が有利になるレースもあります。以下の状況の場合は、体重が重い選手にも注目してみてくださいね。

  • 海水の競艇場→浮力によって艇が浮く
  • 荒れた水面→風や波に流されにくく、安定したターンが可能

体重と競艇水面の特徴を併せて予想を立てると、的中率がアップするでしょう。

②:展示航走と展示タイムでモーターや選手の調子を確認する

展示航走と展示タイムを使って、モーターや選手の調子を確認しましょう。

展示航走とは、本番のレース前にレースに出走する選手がスタートの練習やモーターの試運転を行い、全速力でレースコースを2周すること。以下の2つを行います。

  1. スタート展示:次のレースに出場するレーサーが本番のレースを想定したコース取りとスタートを行うこと
  2. 周回展示:旋回の調子や直線の走りを本番レース前に披露する

レースで使用するモーターは、どのレーサーがどのモーターを使うかを節ごとに抽選で決定します。そのため、展示航走は本番直前に必ず活用しましょう。前走成績が記載されていない場合は、特に役立ちます。

そして展示航走と展示タイムからは、4種類のモーターの足を見極めることが可能です。

出足 行き足 伸び足 回り足
低速からの加速のしやすさ 初速から最高速に達するまでの中間速 直線のスピードの伸び ターンのしやすさ
見極めるタイミング スタート展示のスタートライン前 スタート展示 展示タイム 周回展示
良いとき 艇が滑らかに前へ出てくる 前の艇に追いついた
前に出ることができている
タイムが早ければ、直線での伸びが良い ターンで暴れていない
ターンがコースの内側に流れていく
悪いとき 艇がスタートライン前に取り残された感じ 前の艇から引き離された
後ろに下がってしまう
タイムが遅ければ、直線での伸びが悪い ターンで暴れる
ターンがコースの外側に流れていく

展示タイムは、周回展示の2周目のバックストレッチのスタートライン延長線から第2ターンマークまでの計150mで計測されます。そのため、展示航走の後に発表されます。

展示タイムが表示された6艇の中で、「最も速い艇」と「最も遅い艇」を見つけると予想が立てやすいでしょう。

③:モーターの部品交換を行っているか

モーターの部品交換を行なっている場合、直前情報に交換した部品名が表示されます。

モーターの中心部を交換している場合、よっぽどのことがない限りは交換されない部品を変えているので、モーター全体の調子が悪すぎると判断できます。

  • クランクシャフト
  • シリンダーケース
  • ピストン3~4本
  • ピストンリング3~4本

以上の4つは、モーターの根幹に関わっている部品です。

モーターが交換された直後は、モーター2連率の数値が正確に示すことができないので、正確なデータが揃う2ヶ月後までは参考にしない方が良いでしょう。

④:チルトを変更しているか

選手は、レース前に自分の戦略に合わせてチルトを変更できるので、次のように調整しています。

  • チルトを下げる→艇が下を向き、水面と触れる面積が大きくなり「出足」や「回り足」が良くなる
  • チルトを上げる→艇が上を向き、水面と触れる面積が小さくなり「伸び足」が良くなる

チルト「-0.5度」を選択する選手が多いのですが、中には「まくり」を狙ってアウトコースの選手がチルト「0度以上」にしていることもあります。

⑤:プロペラを調整しているか

プロペラとは、モーターに取り付けられる2枚ばねのこと。以前はレーサーの持ち物でしたが、現在は抽選によってモーターに備え付けられる形で各レーサーに提供されています。

直前情報には、以下のように記載されています。

  • 表示なし→変更なし
  • 新→新しいプロペラへ変更

プロペラの調整によっては、モーターの調子を左右することもあります。新しいプロペラへ変更している選手がいたら、注意して予想しましょう。

⑥:コース別成績から着順傾向を知ることができる

直前情報の「前走成績」の中に、着順成績が記載されています。選手データのコース別成績を見ると、より詳しくその選手のコース別の着順傾向が分かりますよ。

ボートレースの公式HPから、「第66回ボートレースダービー」に出場し、優勝を果たしたA1級の毒島誠選手の「コース別成績3連対率」を例に解説します。

棒グラフは、濃い青が1着率、普通の青が2着率、薄い青が3着率を表しています。

コース別成績3連対率の色分けを見てみると、毒島選手は

  • 1コースは1着が非常に多く、2着、3着はほとんどない
  • 2コースは1着、2着が同じくらいの割合で3着は無し
  • 3コースは1着、3着が同じくらいの割合
  • 4コースは3着が多く、1着はほぼ無い
  • 5コースは2着が多い
  • 6コースは2着、3着しか獲っていない

以上の特質を持っていることが分かりました。

一方、同じくA1級の木下翔太選手のコース別成績3連対率の色分けを見てみると、次のような結果になりました。

  • 1コースは1着が非常に多く、2着、3着はほとんどない
  • 2コースは1着、2着が同じくらいの割合で3着はほぼ無し
  • 3コースは1着、2着、3着が同じくらいの割合
  • 4コースは3着が多く、1着、2着はほぼ無い
  • 5コースは3着が多い
  • 6コースが2着、3着しか獲っていない

以上の特質を持っていることが分かりました。2人の特性を比較すると、次のようになります。

  • 毒島選手は1コース1着率が圧倒的に高いが、木下選手は3着の割合も少しある
  • 毒島選手は2コースになると、3着率が高くなる一方、木下選手は2コースでも1着率が高い
  • 毒島選手は3コースになると、1着率が高くなる一方、木下選手は3コースでは3着率が高い

どの選手がどのコースで強く、より力を発揮しやすいのか見極めるためには、コース別成績をきちんと確認しておきましょう。

ちなみに、競艇場ごとのコース別1着率は次のような結果になります。

競艇場名 1コース 2コース 3コース 4コース 5コース 6コース
桐生 51.3 % 14.4 % 13.3 % 11.9 % 7.3 % 1.8 %
戸田 43.2 % 15.8 % 15.6 % 16.3 % 7.2 % 1.9 %
江戸川 47.5 % 17.8 % 13.8 % 11.1 % 6.3 % 4.0 %
平和島 45.4 % 16.6 % 13.8 % 13.4 % 8.2 % 2.8 %
多摩川 54.8 % 14.5 % 12.1 % 10.6 % 6.6 % 1.6 %
浜名湖 51.7 % 14.9 % 12.9 % 12.0 % 6.7 % 2.0 %
蒲郡 57.6 % 13.0 % 11.4 % 10.8 % 5.8 % 1.4 %
常滑 57.0 % 11.9 % 11.3 % 10.7 % 6.6 % 2.5 %
59.2 % 14.7 % 10.8 % 9.0 % 4.1 % 2.0 %
三国 55.9 % 16.0 % 11.9 % 9.9 % 4.5 % 1.8 %
びわこ 48.0 % 16.8 % 13.9 % 12.7 % 6.2 % 2.4 %
住之江 58.7 % 15.2 % 11.0 % 9.1 % 4.8 % 1.1 %
尼崎 56.0 % 14.8 % 12.0 % 9.8 % 6.1 % 1.4 %
鳴門 48.6 % 16.5 % 15.7 % 10.9 % 5.9 % 2.5 %
丸亀 52.6 % 13.6 % 12.4 % 12.3 % 6.6 % 2.5 %
児島 56.4 % 14.1 % 10.0 % 11.4 % 6.6 % 1.6 %
宮島 55.7 % 12.8 % 12.6 % 10.7 % 6.4 % 1.9 %
徳山 63.7 % 14.1 % 9.2 % 7.9 % 4.1 % 0.8 %
下関 58.8 % 12.5 % 11.5 % 10.3 % 5.2 % 1.7 %
若松 54.9 % 14.2 % 12.7 % 11.3 % 5.8 % 1.3 %
芦屋 63.0 % 11.4 % 10.2 % 9.1 % 5.0 % 1.3 %
福岡 54.9 % 16.3 % 14.6 % 9.3 % 3.7 % 1.1 %
唐津 55.7 % 15.0 % 12.0 % 10.3 % 5.3 % 1.6 %
大村 68.3 % 12.1 % 9.2 % 6.5 % 3.0 % 0.8 %

(集計:2018年11月1日 ~ 2019年10月31日、艇国データバンク

予想の際、競艇場のどのコースが強いかを知っておくと、的中率を上げることができますよ。

出走表や直前情報の見方を知っておくと的中率が上がる

今回は、競艇予想の際に役立つ出走表のデータや直前情報の見方をまとめました。

〜出走表のデータや直前情報の見方のまとめ〜

  • 出走表で選手の強さなどを確認できる
  • 展示航走でモーターや選手の調子を確認する
  • 選手のコメントからモーターの調子を判断する

出走表や直前情報は、競艇予想の際に欠かせません。しかし、正しい見方ができていないと適当な予想になってしまう可能性があります。

そこで、出走表や直前情報について何を知ることができ、どう生かすことができるかを知っておくと的中率が格段にアップするでしょう。

競艇初心者の皆さんは、ぜひ出走表や直前情報を使って予想してみてくださいね。